カラーコーディネート&カラーヒーリング
【自然色彩調和の原理】
自然界に存在する一体の造形物(植物、動物、鉱物など)は、それに含まれている青と黄色の色素の物理的比重により、その比重の大きい色素が色味を決定しています。 自然の一体の造形物は、この色味(ベースカラー)により2つのグループ"ブルーベースカラー"と"イエローベースカラー"に分析・分類できます。 同じベースカラー同士は調和しあい、異なるベースカラーは調和しません。色彩調和のもつ心地よさについて、脳波を用いた実験・解析の結果、ブルーベースカラーでは"くつろぎ"が最も多く次に"喜び"が反応を示します。 イエローベースカラーでは"喜び"が最も多く"くつろぎ"も反応を示します。そしてカラーをミックスすると"立腹"が最も多く"悲しみ"も現れます。 ファミリーレストランなど、あえてミックスカラーにしますが、くつろぎの場である住宅では同じベースカラーでカラーコーディネートをすることにより、とても快適なインテリア空間になります。
■ブルーベースカラー
■イエローベースカラー
【1/f ゆらぎカラーシステムとは・・・】
自然の景色を目にしたとき、とても心地よいやすらぎに満たされます。 風や小川のせせらぎなど、自然界のものはすべて不規則な動きをしています。この心地よい不規則さ、一定しないリズム現象を「ゆらぎ」といいます。このゆらぎにも一定の法則があり、(1秒間に周波数fに反比例している)1/fゆらぎ状態が、人に心地よく感じられます。そして色彩の調和において自然の造形物の配色が快適さの根拠となります。 この自然の色彩調和の原理を基にした1/fゆらぎカラーシステムでは、全ての色をブルーベースカラーとイエローベースカラーに分けて考えます。正確には専用のカラーディクショナリーを用いますが、色を頭の中で分析するにはそれぞれのベースを代表する色の名前を理解しておくととてもわかりやすいです。赤ではブルーベースカラーだと「ワインレッド」ですし、イエローベースカラーでは「トマトレッド」です。白は真っ白だとブルーベースカラー、オフホワイトではイエローベースカラーです。 そしてブルーベースカラーでリビングルームをコーディネートするとシャープでモダンなイメージになりますし、イエローベースカラーでコーディネートすると、ソフトで温かな雰囲気になります。一般的にはリビングルームにはイエローベースカラーを、書斎や子供室などにはブルーベースカラーが適します。そして照明も大切な要素です。ブルーベースカラーの部屋には蛍光灯(ブルー味が強い)、イエローベースの部屋には白熱灯(イエロー味が強い)が最適です。 1/fゆらぎカラーシステムをインテリアの色彩計画に応用することで、自然の景色と同様のコーディネートが可能になり、たとえ人工的に創られた色であっても快適さを感じることができます。
■ブルーベースカラー
■イエローベースカラー
【インテリアペイントによるカラー提案】
インテリアに色は欠かせない大切な要素です。壁が何色かで、その部屋の印象は変わってしまいます。また色にはイメージがあります。落ち着いたイメージにしたい場合は青や紫といった寒色系を使うと効果的です。またダイニングルームなどにオレンジなどの暖色系の色を使うと、とても楽しく食事ができます。色には固有のイメージがありますが、明度(明るさ)や彩度(鮮やかさ)によるトーン(色の調子)のイメージもあります。 そして壁の色を変えるだけで、とても印象が変わります。インテリアペイントは他の仕上げ材と比べて安価で、クロスの上からも塗れるということで近年新たな壁装として注目されています。
■ホワイト
インテリアの壁の色としてよく使われています。
イエロー系やブルー系など白に含まれる色みで空間の雰囲気が変わります。
■グリーン
自然の樹木に代表される緑は、疲れた体と精神
にくつろぎを与えます。視神経を使う場に最適です。
■ピンク
優しさや甘さを表現するのにふさわしい色ですが、インテリアでは明度に注意が必要です。
■オレンジ
元気、喜び、活発さを伝える開放的な色で、家族の団欒を連想させます。食欲の色。
【インテリアのカラーヒーリング】
このように色には様々なイメージ、心理効果があります。古代では、色彩を利用したヒーリングが行われていました。色彩は感覚や感情と密接に結びついていて気分や健康に強力なヒーリング効果をもたらします。まず色の見えるしくみですが、モノ自体に色がついているわけでなく光(太陽光、人工光)がモノに当たり反射した色光を目がとらえて色を判断しています。つまり花が赤や黄色に見えるのは、その花が赤や黄色の光だけを反射し他の色の光を吸収しているからです。太陽光は様々な色の光が集まって構成されていますが、同時に様々な周波数の電磁波エネルギーが含まれています。自然光のスペクタルの一つ虹がありますが、この主要色はそれぞれ異なる性質を持つ光であり、各々が固有のエネルギーレベルで振動しています。
そして色をじっと見るとその色は目から脳へ伝達され、体温、脈拍、食欲などに影響を与えます。目で見るときは色であっても体にとっては色刺激(電磁波エネルギー)として取り入れています。カラーヒーリングは、その色刺激を使い心と体を正常に戻す方法です。住まいのカラースキームにこの原理を取り入れることにより、身の回りを活気づけ、気持ちを元気にし、明るく快適なインテリア空間を作ることが可能になります。
色彩心理を上手く取り入れ、そしてバランスの取れたカラースキームにする重要なポイントは、反対色、補色(例:オレンジの補色はブルー)を取り入れることです。色相環上(*上左図)で対向位置にあるだけでなく性質も正反対です。例えば壁に主調色を使うと目は息抜きとバランス感を求めますが、これは部屋のどこかに少しの補色を添えることで解決します。自然界では自ずとカラーバランスが取れています。緑の葉を背景に赤やマゼンタの花が添えられています。もう一つの概念が、色から感じられる”暖かさ”や”涼しさ”です。スペクトルの赤〜オレンジ側の色は部屋に暖かみをもたらす他、進出するように感じられるため、有効スペースが狭く見えます。逆に青〜緑側の色は涼しげな雰囲気を生み出し、後退するように見えるので、軽やかで広々とした印象になります。全体としては寒色と暖色を組み合わせたほうが上手くいきます。そしてサポートカラー(黒、白、グレー)を効果的に活用します。
応用例として寝室のインテリアをブルーでコーディネートした場合、ブルーは鎮静効果をもちリラックスできますが、反面寒々しい雰囲気になってしまいます。そこにオレンジ、イエローなど心を高揚させる作用のあるカラーを装飾スキームに取り入れることにより、コントラストが生まれその暖かみがバランス感を作り出します。色のイメージが対立するようでしたら、トーン(*上右図)に変化をつけてバランスを取ります。
トーンとは色調のことです。ある色に白を加えると明色(ペールトーン)に、黒を加えると暗色(ダークトーン)になります。住まいを装飾するときは、隣り合う色の明暗とトーンに気をつけることにより、バランス感、コントラスト感が出せます。
色の効果を正しくインテリアに活用することにより、とても心地よいインテリア空間になります。